伊勢茶
認定品について ~三重ブランド「伊勢茶」とは~
三重県での茶の栽培は、栽培面積、荒茶生産量のいずれも静岡県、鹿児島県に次いで全国第3位を誇ります。
三重県は南北に細長く、西に鈴鹿山脈や大台ケ原山地、東に伊勢湾や太平洋などの、山あり海ありの自然に恵まれた地形をしていることもあり、各地で特色のあるお茶が生産されています。全国的に生産されている煎茶だけでなく、県北部では「かぶせ茶」、県南部では「深蒸し(ふかむし)煎茶」が生産されています。
三重県茶業会議所(生産者団体と茶商工業団体、茶市場等で構成)では、消費者の信頼に応えるため、「安全安心な伊勢茶づくり運動」を推進しており、生産履歴の記帳や製茶工場の衛生管理などの安全安心対策に取り組んでいます。また、平成14年に伊勢茶ガイドライン(自主規定)を設けるとともに、平成19年には三重県産100%の緑茶として「伊勢茶」が地域団体商標に登録されており、伊勢茶のブランド化に取り組んでいます。
①川原製茶が評価されたポイント
【平成15年度認定】
Point1
「環境にやさしい安全安心な伊勢茶づくり運動」の実践や伊勢茶のガイドラインに沿った茶の製造・販売を積極的に取り組んでいる。
Point2
有機肥料と減農薬で栽培する生産農家(組織)40戸以上と契約し消費者へ良質な商品を提供しようという共通認識のもと、土づくりや安全安心の確保のための生産指導、成分分析等の品質チェック、衛生管理面においても積極的な取り組みを行っている。
Point3
伊勢茶は他産地(宇治茶、八女茶、静岡茶、狭山茶等)の原料として他県に出荷されている割合が高い中、県内産原材料により最終仕上げ茶を製造・販売している。また、30年前から「伊勢茶」と表示した商品を県内や、東京、大阪、名古屋等において店舗販売する取り組みは、全国への伊勢茶の認知度向上に貢献している。
Point4
生産者グループの中には農林水産大臣賞を受賞した生産者も複数おり、川原製茶の製品自体も東京の品評会で入賞するなど、市場においてもその品質は高く評価されている。
②中島製茶が評価されたポイント
【平成17年度認定】
Point1
三重県茶業会議所が推進している「安全安心な伊勢茶づくり運動」に主体的に取組み、伊勢茶のガイドラインに沿った茶の製造・販売に積極的に取り組んでいる。
Point2
県内の80近い生産者や生産者グループと、安定的で継続した取引関係を構築し、品質向上を図るため、直接生産・製造現場へ出向くなどして栽培方法や加工方法に関する指導をおこなっており、そのうち複数の取引生産者は農林水産大臣賞を受賞している。
Point3
昭和22年の会社設立当初から県内産原料により最終仕上げ茶を製造し、30年前からはこれを県外の自社直営店舗において販売している。また、流通・販売事業者に対する産地研修会を実施するなど、伊勢茶の販売促進を行い、全国への伊勢茶の認知度向上に貢献している。
Point4
三重県が全国1位の生産量を誇るかぶせ茶(※)について、生産者と連携しながらかぶせ茶の特徴を生かす高品質の製品づくりについて継続的に努力している。
※収穫前の一定期間(1週間から2週間程度)、遮光幕で茶園を覆って栽培するお茶。茶園を被覆することで、旨み成分が高くなり、渋みが抑えられ、まろやかな味わいとなる。
③深緑茶房が評価されたポイント
【平成19年度認定】
Point1
三重県茶業会議所が推進している「安全安心な伊勢茶づくり運動」の実践や伊勢茶のガイドラインに沿った茶の製造・販売を積極的に取り組み、自社工場では「HACCP手法による衛生管理システム」の認証を受けるなど伊勢茶の安全・安心確保へ積極的に取り組んでいる。
Point2
伊勢茶は他産地(宇治茶、八女茶、静岡茶、狭山茶等)の原料として出荷されている割合が高い中、伊勢茶として自園自製自販の体制を有している。
Point3
地元を中心に県内に販売拠点を有し、自社製品として伊勢茶の販売を実践している。特に、本店では、消費者の好みに応じたブレンド販売を行ったり、「緑茶喫茶室」で伊勢茶の楽しみ方を提案して、伊勢茶の認知度向上と緑茶の消費拡大に寄与する新しいスタイルに取り組んでいる。
Point4
平成11年度の会社設立以後、平成18年度には天皇杯受賞、農林水産大臣賞を4度受賞し、市場においてもその品質は高く評価されている。
④三重茶農業協同組合が評価されたポイント
【平成23年度認定】
※認定時は、旧水沢茶農業協同組合
Pont1
三重県茶業会議所が推進している「安全安心な伊勢茶づくり運動」の実践や伊勢茶のガイドラインに沿った茶の製造・販売に積極的に取り組んでいる。
Point2
県内の350近い生産者や生産者グループと、安定的で継続した取引関係を構築し、伊勢茶の品質向上を図るため、直接生産者・製造現場へ出向くなどして栽培方法や加工方法に関する指導を行っている。
Point3
かぶせ茶(※)の特徴を生かす栽培方法の研究を重ね、品質向上を図るとともに、伊勢茶の認知度向上のための取り組みを積極的に行っている。
※収穫前の一定期間(1週間から2週間程度)、遮光幕で茶園を覆って栽培するお茶。茶園を被覆することで、旨み成分が高くなり、渋みが抑えられ、まろやかな味わいとなる。
Point4
「水出しで飲んでもおいしいお茶」というかぶせ茶の特徴を最大限に活かす飲み方提案をし、新たな需要を生み出す取り組みを行っている。
⑤茶来まつさかが評価されたポイント
【平成26年度認定】
Point1
三重県茶業会議所が推進している「安全安心な伊勢茶づくり運動」の実践や伊勢茶ガイドラインに沿った茶の製造、販売に積極的に取り組んでいる。
Point2
土壌分析に基づく肥培管理に加え、近代的な製茶加工設備等による高品質かつ安定的な茶生産により平成24年から3年連続で農林水産大臣賞を獲得している。
Point3
伊勢茶は他産地のブレンド原料として他県に出荷されている割合が高い中、伊勢茶として自園自製自販の体制を有している。
Point4
ハラル認証の取得やSNSによる情報発信などによる新たな顧客獲得への取り組みのほか、茶の普及啓発活動を積極的に展開している。
⑥中森製茶が評価されたポイント
【令和元年度認定】
Point1
茶づくりの原点である手もみ茶の丁寧な技術を、製造工程に生かしている。
Point2
百貨店における手もみ茶の実演や東京への直営店出店、SNSによる情報発信など、各年齢層に対する発信機会の創出に注力している。
Point3
全て自園自製の茶であり、人と自然にやさしいみえの安心食材表示制度による認定を取得して、信頼性の確保に努めている。
⑦萩村製茶が評価されたポイント
【令和元年度認定】
Point1
栽培・製造・仕上げ加工まで、生産工程一貫でASIA-GAPを取得するとともに、北米輸出に必要なPCQIの資格も取得しており、品質管理の信頼性が高い。
Point2
碾茶の需要に県内でいち早く対応して、全国有数の碾茶ラインを保有するとともに、戦略的に抹茶の品質向上に取り組み、加工原材料のみならず、お点前用の抹茶としても評価が高い。
「伊勢茶」のブランド認定に関する考え方
平成15年度における株式会社川原製茶を認定事業者として「伊勢茶」を三重ブランド認定する際の評価ポイントに鑑み、今後の他事業者による「伊勢茶」の三重ブランド認定審議に際しては、特に以下の観点に留意することとします。
①伊勢茶ガイドライン(H14.8.22茶業会議所決議)に基づき生産、製造が行われていること。
②「環境にやさしい安全・安心な伊勢茶づくり運動」(H12~)に取り組んでいること。
③生産事業者を認定する場合は、その産品が出荷後、最終消費者に渡るまでの流通過程の特定が可能であること。
④製造事業者を認定する場合は、原材料について生産者の特定が可能で、生産者への生産指導、品質管理、契約関係等に強い繋がりがあり、供給者の責任が明確であること等が担保されていること。
⑤伊勢茶として、他県産の茶に対する優位性を発揮するため生産、製造、流通、販売について努力していること。
認定事業者一覧
認定番号0306018
所在地:多気郡多気町大字丹生1786
電 話:0598-49-3036
認定番号0506022
所在地:四日市市追分2-1-11
電 話:0593-46-4651
認定番号1606024
所在地:松阪市飯南町粥見4209-2
電 話:0598-32-5588
認定番号1106026
所在地:四日市市水沢町2441-3
電 話:059-329-3121
認定番号1406033
所在地:松阪市飯南町粥見3860-2
電 話:0598-32-2201
認定番号1906040
所在地:度会郡度会町大久保36-3
電 話:0596-62-0373
認定番号1906041
所在地:四日市市水沢町3285
電 話:059-329-2204