熊野地鶏
認定品について ~三重ブランド「熊野地鶏」とは~
鶏肉の輸入増加、価格低迷、消費者ニーズの多様化と差別化による産地間競争の激化の最中、三重県畜産研究所が「日本一おいしい高級地鶏をつくろう」というスローガンを掲げて、昭和63年に研究を開始し、平成11年から生産販売を開始した高級肉用鶏です。
三重県原産のシャモ「八木戸」と三重県の銘柄鶏「伊勢赤どり」に「名古屋コーチン」を掛け合わせた鶏で、現在は熊野市だけで飼養されている地鶏です。
肉質は赤みが強く弾力に富み、地鶏本来のコクと風味があることが特徴です。
一般財団法人熊野市ふるさと振興公社は関係機関と一体となって展示会やイベントなど様々な機会を通じてPR活動を展開していて、イタリアン・フレンチ・和食など有名なシェフから高い評価を得て、出荷量も年々増加しています。
一般財団法人熊野市ふるさと振興公社が評価されたポイント
Point1
厳しい飼養管理基準を定め、より品質の高い熊野地鶏の生産に努めている。
具体的には、地鶏肉のJAS規格(1㎡あたり10羽以下、80日以上平飼い)よりさらに厳しい基準(1㎡あたり8羽以下、110日以上平飼い)を設定し、抗生物質の入っていない配合飼料を与え、飼養している。気性の荒いシャモの血を引く熊野地鶏のストレス緩和対策として、止まり木の設置・壁面の黒色塗装・雌雄の分離・ヒナから成鶏になるまで同じ場所での一貫飼育を実施している。
Point2
精肉の出荷時には、飼育管理チェック表による詳細な生産履歴を明確にするとともに、料理店に出荷証明を発行し、地鶏偽装問題への対策を講じている。
Point3
市役所等関係機関と一体となって熊野地鶏をPRし、認知度向上に努めるとともに、熊野地鶏フェアや熊野地鶏料理講習会などを行い、地域の販売店や料理店で熊野地鶏を提供する店舗を増やして誘客ツールとして活用し、地域経済の活性化に取り組んでいる。
Point4
熊野地域で生産された飼料用米、熊野古道「通り峠」のミネラルを含んだ水、特産の柑橘など地域の産物を有効活用し肉質の改善に取り組んでいるとともに、資源循環型農業の推進に寄与している。
「熊野地鶏」のブランド認定に関する考え方
一般財団法人熊野市ふるさと振興公社を認定事業者として、「熊野地鶏」を三重ブランド認定する際の評価のポイントに鑑み、今後の他事業者による「熊野地鶏」の三重ブランド認定審査に際しては、特に以下の点に留意することとします。
①飼養管理基準を定め、高品質で安定的な熊野地鶏の生産努力を続けていること。
②生産者団体等を認定する場合は、出荷後、最終消費者に渡るまでの流通過程における生産者の特定が可能で、責任が明確であること。
③熊野地鶏の優位性・独自性を発揮するために、生産・流通・販売・情報発信について努力していること。